HOME > Column > アーカイブ > 幼稚園だより: 2022年6月

Column 幼稚園だより: 2022年6月

7月の幼稚園だより

“If you see me, make a triangle(先生が見える人は、三角をつくるよ〜)”
NoahがButterflyさんに静かに言うと、ほとんどのButterfly さんがおしゃべりをやめて、両手を広げて人差し指と親指の先を合わせて小さな三角形を作りました。
“If you see me, make a circle.(先生が見える人は、丸をつくるよ〜)”
もう一度Noahが声をかけると、子どもたちのおしゃべりがさらに小さくなり、たくさんの手が丸をつくりました。
“If you see me, make a heart(先生が見える人は、ハートをつくるよ〜)”
Noahが3度目に声をかけると、全員の小さな手が様々のハート型をつくり、Noahに「見て!」と言わんばかりの笑みをうかべています。
いつのまにか座る姿勢まで正され、背筋も自然と伸びています。
KCKでは、静かにお話しを聞いて欲しい時、叱ったり大きな声で注意するのではなく、このような方法で自然に子ども達の聞く姿勢を整えることがあります。
 
Cocoon クラスでは、CynthiaがCircle Time中に“Let’s listen to the birds. Who can hear birds singing outside?(鳥の声を聞いてみよう。
外の鳥の声が聞こえる人はだ〜れ?)”と声をかけると、Cocoonさんはおしゃべりをやめて、耳を澄ませます。
教室がシーンと静まったちょうどその時、キジバトとシジュウガラの声が、外から聞こえました。
教室内にはやわらかな空気がひろがります。
子どもたちの心はすっかりしずまり、Cynthiaの次の言葉を待つ姿勢になっていました。
心を整えないと、相手の言葉は耳に入ってこないものです。
穏やかな心で、言葉、音、呼吸などを聞く体験をたくさんつんでほしい。
相手を理解し、自分を理解してもらうためには、お互いの「聞く力」「対話する力」がとても大切になります。
 
議論ではなく「対話」すること。対話することを知った子ども達は、きっと平和な世界を創り出してくれるはず。
そう信じ、願って日々の保育を行っています。
私たち保育する側はどれくらい聞けているのだろうか。
その視点も忘れることなく、今私たちに出来る事を、1日1日取り組んで行こうと思います。

1

« 幼稚園だより: 2022年5月 | メインページ | アーカイブ | 幼稚園だより: 2022年7月 »

無料体験お問い合わせ