Column 12月の幼稚園だより 秋の日差しを暖かく頬に感じるある日、お外遊び中にCocoonさんが木登りをしていました。 どうやら初めてのチャレンジのようです。 足の置き方や向き、枝の握り方、そして体重のかけ方、動くタイミング、全てを自分で考えながら慎重に上へ登っていきます。 身体全体で木からレッスンを受けているかのようです。 動き一つひとつはぎこちなくても、自分自身を感じつつその瞬間その瞬間で“The Best Choice for now(最善の策)”と信じる動きをとっていきます。 すると、ちょうどそこにButterfly さんがやってきて、Cocoonさんに”Here! Here!(ここ、ここ!)”と次のステップを教えてくれました。 Cocoon さんは、それを聞くと、え!? そんな所に足置くの? とでも言いたげな表情をしましたが、信じてぐいと足を持ち上げてステップアップします。 すると、その動き一つで次に打つ手が見つかったようで、次々と手足を動かして進んで行きました。 時には同じ木に登りたい子が次々と登り始め、大渋滞になってしまう事があります。 その状態で、先頭の子が「私、怖いから引き返したいんだけど、、、」と言い始めてしまうシーンもあります。 そんな時、子どもたちは木の上で自分の身の安全を確保しつつ、ゆずりあって行動しています。 高い木の上でも、子どもたちが自分でお互いの事を考えて行動する様子を見ていると、とても温かい気持ちになります。 “Wow! You are so tall now! What can you see? How do you feel?(うわ〜、高いね〜!何が見える? どんな気持ち?)”きっと地面では感じなかった風を感じて、その風の新鮮な香りを感じて、見たことのない風景を見ているのでしょう。 初めてのチャレンジだった子は、親指を突き出して満面の笑みを見せてくれました。 地面から生える一本の木に登り、そこから見える風景は登った子に新しい視点を与え、世界は自分が思っている以上に広い事を教えてくれたはずです。